【AI手帳 No.46】Make──コードゼロで1,800以上のアプリを繋ぐ自動化の最強インフラ

Make とは何か
Makeは、チェコ発のスタートアップが2012年に「Integromat」として立ち上げ、2022年に「Make」へリブランドされたノーコード自動化プラットフォームだ。2023年にプロセスマイニング大手のCelonisが買収し、現在はエンタープライズ向け機能も急速に拡充している。
最大の特徴は「ビジュアルシナリオビルダー」と呼ばれる直感的なフローチャート式エディタ。アプリとアプリをモジュール(ノード)で繋ぎ、条件分岐・繰り返し・エラーハンドリングまで視覚的に設計できる。2026年現在、連携可能なアプリ数は1,800以上。Gmail・Slack・Notion・Shopify・AirtableといったSaaSから、Webhook・HTTPリクエスト経由でAPIを持つほぼすべてのサービスに対応する。
競合のZapierと比較して「1オペレーション単価が安く、分岐・ループ処理が得意」という評価が定着。副業・個人事業主が月数千〜数万件の処理をコストを抑えて自動化するのに適している。無料プランでも月1,000オペレーションを試せるため、まずノーリスクで動作確認できるのも魅力だ。
主要機能 3つ
ビジュアルシナリオビルダー──直感ドラッグ&ドロップ設計
キャンバス上にモジュールを配置し、矢印でつなぐだけでワークフローが完成する。条件分岐(Router)・繰り返し(Iterator/Aggregator)・時間指定スケジュールなど、従来はプログラミングが必要だった処理をGUIで実装できる。データのマッピングもドロップダウンで変数を選ぶだけ。「Googleフォームに回答が届いたら→Notionにページ作成→Slackに通知→スプレッドシートに記録」といった多段階処理も5分で組める。
1,800以上のアプリ連携+Webhook/HTTP対応
公式モジュールとして主要SaaSはほぼ網羅。独自APIを持つサービスにはHTTPモジュールやWebhookで対応し、事実上「API仕様書があれば何でも繋がる」状態。OpenAI(ChatGPT)・Anthropic(Claude)・Google Geminiなどの生成AIモジュールも標準搭載されており、Make上でAIを組み込んだ自動化パイプラインを構築できる。ECサイト・問い合わせフォーム・決済サービスとの連携で、副業収益の管理フローを完全自動化することも可能だ。
エラーハンドリング&データストア──本番運用に耐える堅牢性
処理の失敗時に「リトライ」「別ルートに分岐」「担当者へアラート送信」といったエラーハンドリングをノーコードで設定できる。内蔵の「データストア」はシンプルなKVS(キーバリューストア)として機能し、処理中間データや顧客情報をMake内に保持できる。実行履歴もログとして保存され、エラー箇所を特定してシナリオを修正する運用サイクルが回しやすい。副業の受注管理・在庫チェックといった業務継続に関わる自動化でも安心して稼働させられる。
似たAIとの違い
こんな使い方が強い
問い合わせ→CRM→通知の完全自動化
フォーム送信を起点にNotion・HubSpot・Slackへ自動連携。副業の案件管理を受信から記録まで手放せる。対応漏れゼロを実現。
ECサイト受注→請求書→在庫更新
Shopify・BASE等の注文データを取得し、会計ソフトへ自動転記・在庫スプレッドシートを更新。ハンドメイド販売や物販副業の事務作業を激減。
AIとの組み合わせで自動コンテンツ生成
RSSやスプレッドシートのネタをChatGPTに渡しブログ下書きを自動生成→WordPressに投稿。情報発信副業の量産に最適。
SNS投稿スケジューリング&分析収集
Googleスプレッドシートに書いた投稿内容を定時にInstagram・X・Threadsへ自動投稿。エンゲージメントデータを毎週まとめてレポートシートに集計。
効果的なプロンプト例
※ Make は「シナリオ設計書」として以下のような要件をAIに渡すと、モジュール構成の提案が得られる。【① 自動化設計の壁打ち用プロンプト(ChatGPTなどに投げる)】
「Makeを使ってこのフローを自動化したい。①Googleフォームに問い合わせが届く ②Notionに新規ページとして保存 ③Slackの#案件チャンネルに通知 ④24時間以内に返信がなければGmailで自動フォローアップメールを送る。必要なモジュール構成とRouter・Filterの設定方法を教えて。」
【② AIコンテンツ生成パイプラインの設計プロンプト】
「Makeで以下を自動化したい。①Googleスプレッドシートの『ネタ一覧』シートからステータスが”未作成”の行を取得 ②各行のキーワードをOpenAIモジュールに渡してブログ記事の見出しと本文400字を生成 ③WordPress REST APIで下書き投稿 ④スプレッドシートのステータスを”作成済”に更新。Makeのモジュール設定で注意すべき点と、オペレーション数の見積もりも教えて。」
【③ エラーハンドリング設計プロンプト】
「MakeシナリオでHTTPモジュールが失敗したときに①3回リトライ ②それでも失敗なら自分のGmailにエラー詳細を送付 ③シナリオ全体は止めずに次のデータに進む、という構成を作りたい。Break / Resume / Ignore / Rollback の使い分けと設定手順を教えて。」
副業・ビジネスへの活用法
- ▶ 【受注管理の完全自動化】ストアフロント(Shopify/BASE)→スプレッドシート→freee請求書発行→顧客へサンクスメール送信を一本化。物販・ハンドメイド販売の作業時間を週8時間以上削減できる試算。
- ▶ 【AIライティングパイプライン】スプレッドシートに書いたキーワードを毎朝9時にOpenAIへ送信→ブログ下書き生成→WordPress投稿。アフィリエイト・情報発信ブログの記事量産に直結。
- ▶ 【Make自動化構築のサービス販売】中小企業向けに「業務自動化セットアップ」を1件3〜10万円で受注。ZapierよりMakeのほうが単価設計の自由度が高く、提案幅が広がる。テンプレートを整備して横展開すれば高収益な副業に。
- ▶ 【リードナーチャリング自動化】Webフォーム→HubSpot/Notion登録→シナリオメール(Gmail送信)→7日後にフォローアップ→返信があればSlack通知。コーチング・コンサル副業の商談化率が劇的に改善。
8.6/10
「Zapierより安くて、n8nよりとっつきやすい」という絶妙なポジションを占める、副業・個人ビジネスの自動化インフラとして現状最有力のツール。生成AIとの組み合わせで業務パイプラインを構築すれば、実質的に”デジタルスタッフ”を月数百円で雇える。初期の学習コストさえ乗り越えれば、時給換算で最も費用対効果の高いスキル投資になり得る。
次回:Salesforce Einstein


