副業先生

【マーケティング手法 No.41】AIDMAモデル──100年使われ続ける購買心理設計の基本

MARKETING METHODS ── マーケティング手法 ── No.41

AIDMAモデル

消費者が「知る」から「買う」まで5段階の心理プロセスを設計する、マーケティングの最古典にして最重要フレームワーク。

プロモーション戦略
購買心理
顧客行動設計
難易度★★☆☆☆ 効果の速さ中程度 コスト低〜中 副業適合度★★★★★
📌
AIDMAモデル とは何か

AIDMAモデルとは、1920年代にアメリカの経営学者サミュエル・ローランド・ホールが提唱した、消費者の購買行動プロセスを5段階で表したフレームワークである。

Attention(注意)→ Interest(興味)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)→ Action(行動)の頭文字をつなげたもので、100年以上が経過した現在もマーケティング設計の基礎として世界中で使われ続けている。

なぜこれほど長く使われるのか。それは「人が何かを買うときの心理の流れ」が、時代を超えて本質的に変わっていないからだ。

インターネットやSNSの普及により購買行動は複雑化したが、「知って・興味を持って・欲しくなって・覚えて・買う」という基本構造は崩れていない。副業として商品やサービスを販売する際にも、このプロセスを意識してコンテンツや導線を設計するだけで、成約率は大きく変わる。

特に副業では「いいものを作ったのに売れない」という悩みが多い。その多くは、AIDMAのどこかのフェーズが抜け落ちていることが原因だ。このモデルを使えば、自分のプロモーションのボトルネック(詰まり箇所)を特定できる。

🗂️
AIDMAの5段階フレームワーク
FRAMEWORK

A ── Attention(注意・認知)ターゲットに自分の存在・商品・サービスを「知ってもらう」段階。広告・SNS投稿・SEO記事など、まず目に留まらなければ何も始まらない。副業では発信そのものがこの役割を担う。 I ── Interest(興味・関心)知った後に「もっと知りたい」と感じてもらう段階。商品の特長・ベネフィット(得られる価値)・ストーリーで興味を引く。SNSのプロフィールやランディングページの冒頭が勝負どころ。
D ── Desire(欲求)「欲しい」「試したい」という感情を引き出す段階。具体的な使用シーン・お客様の声・ビフォーアフターが有効。理性より感情に訴えることがポイント。副業では体験談や実績の提示がここに直結する。 M ── Memory(記憶)欲しいと思っても、すぐ買わないことが多い。「また後で」から忘れさせない工夫が必要な段階。メルマガ・LINE公式・リターゲティング広告・SNSの定期投稿が記憶を維持する手段となる。
A ── Action(行動・購買)最終的に購入・申し込み・登録などの行動を起こしてもらう段階。CTA(行動喚起ボタン)の設置・限定オファー・購入ハードルの低減(返金保証・無料体験など)が効果的。ここまで丁寧に設計してきた全工程の集大成となる。
⚙️
副業でAIDMAを実践する4ステップ
1
自分のプロモーションをAIDMAで分解する
まず現在やっている発信・集客・販売の流れを書き出し、AIDMA各段階に当てはめてみる。どの段階の施策があって、どの段階が空白になっているかを可視化することが第一歩。「発信はしているのに売れない」なら、DesireかMemoryが抜けている可能性が高い。
2
各段階に対応するコンテンツ・ツールを決める
Attention=SNS投稿・ブログ・YouTube。Interest=プロフィール・サービス紹介ページ。Desire=お客様の声・実績・事例紹介。Memory=LINE公式・メルマガ・定期投稿。Action=LP(ランディングページ)・申し込みフォーム・限定特典。それぞれに対応するツールを最低1つずつ用意する。
3
ボトルネックの段階に集中投資する
5段階すべてを同時に強化しようとすると時間が足りない。アクセス数はあるのに申し込みがない→Desire強化。認知がそもそもない→Attention強化。このように最も弱い1段階に絞ってリソース(時間・お金・労力)を集中投下する。副業は時間が限られるため、この優先順位が特に重要だ。
4
数字で計測→改善のサイクルを回す
各段階の数字(リーチ数・プロフィールクリック率・問い合わせ数・成約率)を記録する。感覚ではなく数字でどの段階が低いかを判断し、施策を入れ替えていく。月1回でも振り返るだけで、半年後の結果は大きく変わる。改善の積み重ねこそが副業収益の安定につながる。
🏢
企業事例から学ぶAIDMAの実践
CASE 01 ── ユニクロ(UNIQLO)
「ヒートテック」のAIDMA設計が教科書レベル
ユニクロのヒートテックは、AIDMAの5段階を極めて体系的に設計した商品展開の好例だ。Attention:テレビCM・大規模屋外広告・SNS広告で毎年秋に大量露出を行い、「ヒートテックといえばユニクロ」の認知を獲得。
Interest:「発熱・保温・軽い・薄い」という機能ベネフィットを明確に打ち出したキャッチコピーで興味を引く。
Desire:著名人・インフルエンサーの着用シーンや口コミ拡散で「自分も使いたい」という感情を醸成。
Memory:毎年同じ時期に展開することで「寒くなったらヒートテック」という季節の記憶を定着させる。
Action:店頭での大量陳列・期間限定クーポン・ECサイトへの誘導でハードルなく購買を完結させる。

この一貫した設計が、ヒートテックを累計15億枚以上(2024年時点)の世界的ヒット商品に育てた。

CASE 02 ── メルカリ(Mercari)
アプリのダウンロードから出品までAIDMAで設計されたUX
フリマアプリのメルカリは、ユーザー獲得からアクティブ化までのフローをAIDMAに沿って精緻に設計している。Attention:「売ろう」「買おう」という二軸でのテレビCM・交通広告・SNS広告を大量展開。「不用品がお金になる」という強烈なメッセージで認知を獲得。
Interest:「60秒で出品できる」「手数料10%だけ」というシンプルな仕組みの訴求で「自分でもできそう」という興味を喚起。
Desire:実際の出品・購入体験の動画コンテンツや友人からの口コミで「やってみたい」という欲求を高める。
Memory:プッシュ通知・メールマガジン・「いいね」通知でアプリへの回帰を促し、記憶から薄れさせない。
Action:初回出品のチュートリアル・売れた際の達成感UXで「行動して良かった」という体験を設計し、継続利用につなげる。

この設計により、月間利用者数は2,200万人超(2024年)という規模に到達している。

🎯
副業・個人ビジネスへの活用法

大企業だけの話ではない。副業・個人ビジネスでこそ、AIDMAの設計が威力を発揮する。リソースが限られているからこそ、「どの段階に何を打つか」を明確にすることで無駄を省き、最短で収益に近づける。

▷ 今日から使える実装例

  • ▶ 【Attention】X(旧Twitter)やInstagramで毎日1投稿。専門知識・お役立ち情報を発信して「こんな人がいるんだ」と認知を取る。フォロワーゼロから始めてよい。まず存在を知られることが最優先。
  • ▶ 【Desire+Memory】LINE公式アカウントを開設し、プロフィールにURLを貼る。登録者に週1回、役立つ情報+サービス案内を配信。「欲しい」という気持ちを育てつつ、忘れさせない導線を構築する。
  • ▶ 【Action】サービスのランディングページに「今月限定3名」「無料相談はこちら」など、今すぐ動く理由(緊急性・希少性)を加える。申し込みボタンは迷わず押せるよう、ページ内に複数設置する。
✕ よくある失敗パターン

  • ✕ Attentionだけに集中して発信量を増やすが、Interest以降の設計がなく「認知はされるが売れない」状態が続く。フォロワーが増えても収益ゼロは典型的なこのパターン。
  • ✕ Memoryを完全に無視して「1回の投稿・1回のLP」だけで完結させようとする。人は1回見ただけでは買わない。リマインドなしに成約を期待するのは設計ミス。
  • ✕ 5段階すべてを同時に完璧に整えようとして動けなくなる。副業は「完璧な設計より、動く設計」が正解。まず1段階ずつ埋めて、運用しながら改善するほうが遥かに早く結果が出る。
📘 この続きはnoteで読む

・実践ワークシート(穴埋め形式)
・副業別カスタマイズ例3パターン
・よくある質問と回答
・AIDMAモデルチェックリスト完全版

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CHECKLIST ── 実践チェックリスト
AIDMAモデル を始める前に確認する7項目

  • ☐ 自分のターゲット顧客(ペルソナ)が具体的に定義されているか
  • ☐ Attention施策(認知を取る発信チャネル)が最低1つ稼働しているか
  • ☐ Interest段階でターゲットが「自分ごと」と感じられるベネフィット訴求ができているか
  • ☐ Desire強化のための実績・お客様の声・事例が1つ以上準備されているか
  • ☐ Memory維持のための継続接触手段(LINE・メルマガ・定期投稿)が設計されているか
  • ☐ Action段階に明確なCTA(申し込みボタン・問い合わせ導線)が設置されているか
  • ☐ 各段階の数値(リーチ・クリック率・問い合わせ数・成約率)を月1回以上確認する仕組みがあるか
このマーケティング手法を自分のビジネスに実装したい方へ
副業先生では、マーケティング戦略の設計から実装までを一緒に組み立てます。
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Fukugyo-Sensei

20歳で起業。英語を武器に通訳・翻訳で独立し、上海・香港・東京を渡り歩く。会員制バー10年経営、大企業コンサル複数社。48種の副業を構造から分析して気づいたこと──本質がわかれば、方法は選べる。副業を「運任せにしない人」へ届けるメディアです。

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